三角バラは特上カルビの正体だった|牛の部位の場所・472kcalの理由・焼き方まで解説

三角バラは特上カルビの正体だった|牛の部位の場所・472kcalの理由・焼き方まで解説のアイキャッチ画像

焼肉店のメニューで「特上カルビ」を見ると、普通のカルビより一段高い値段に「何がそんなに違うの?」と首をかしげたことはありませんか。その正体こそが、今回のテーマ「三角バラ」という部位です。

結論から言うと、三角バラは牛の肩バラの一部で、1頭からほんの少ししか取れない希少部位。霜降りの入り方が別格で、口に入れた瞬間に脂がとろける食感から「バラ肉の王様」「牛肉の大トロ」とまで呼ばれています。多くの焼肉店が、この三角バラを「特上カルビ」として提供しているんです。

この記事では、三角バラが牛のどこにある部位なのか、なぜ特上カルビと呼ばれるのか、100gあたり472kcalという数字の意味、そして家焼肉で失敗しない焼き方まで、焼肉好きの友人が隣で教えるような感覚でまるごと解説します。読み終わるころには、次の焼肉で「特上カルビ」を頼む理由がはっきり言えるようになりますよ。

📌 この記事でわかること

・三角バラが牛のどの部位で、どこにあるのか
・なぜ「特上カルビ=三角バラ」なのか、普通のカルビとの違い
・100gあたり472kcalの中身と、他部位とのカロリー比較
・家焼肉で脂を活かす焼き方と、やりがちな失敗の避け方

目次

そもそも三角バラとは?牛のどの部位でどこにあるのか

そもそも三角バラとは?牛のどの部位でどこにあるのかの解説画像

三角バラという名前は聞いたことがあっても、牛のどこにあるのかまで知っている人は多くありません。まずは体のどの位置にある、どんな部位なのかを整理しておきましょう。位置がわかると、味や脂の理由まで一気につながります。

三角バラは「肩バラ」の一部・胸の肋骨まわりにある

三角バラは、牛の前脚の付け根寄り、胸の肋骨まわりを三角形に切り取った部位です。牛の「バラ肉」は大きく分けると前方の肩バラ(かたバラ)と後方のともバラに分かれますが、三角バラはこのうち肩バラに含まれます。肋骨に沿った部分をカットすると、ちょうど三角形の断面になることから「三角バラ」と名付けられました。なぜここが特別かというと、よく動く前脚まわりでありながら、肋骨まわりには脂がしっかり乗る構造になっているため、赤身のコクと霜降りの甘みが同居するからです。スーパーの精肉売り場では単に「牛バラ」と一括表示されることが多く、三角バラだけが分けて並ぶのは専門店や焼肉店向けの扱いが中心。だからこそ「知る人ぞ知る部位」なんですね。

あわせて読みたい
牛肉部位一覧|スーパーで迷わない13部位の特徴・カロリー・焼き方ガイド
「カルビとロースって結局どこの肉?」「ヒレとサーロイン、値段がこんなに違うのはなぜ?」——スーパーの精肉コーナーや焼肉店のメニューを前に、部位名の多さに戸惑った…

「台形」「チャックリブ」とも呼ばれる別名の由来

三角バラには複数の呼び名があります。整形(余分な脂や筋を取り除く作業)を進めると三角形が崩れて台形のような形になるため、精肉の現場では「台形」と呼ばれることがあります。また英語では「チャックリブ(Chuck Short Ribs)」。チャック=肩、リブ=肋骨で、まさに肩の肋骨まわりという位置をそのまま表した名前です。呼び名が違うだけで指しているものは同じ、と覚えておくと混乱しません。見分けのコツとしては、断面に肋骨に沿った脂の筋が三角〜台形状に走っているかどうか。焼肉店で「特上カルビ」「特選カルビ」と書かれたメニューの説明に、小さく「三角バラ」「台形」と併記されていることも多いので、注文前にチェックすると自分が何を食べているのか分かって楽しくなります。呼び名に振り回されず、位置で理解するのが一番の近道です。

1頭からわずかしか取れない希少部位である理由

三角バラが高級扱いされる最大の理由は、単純に取れる量が少ないことです。牛は体が大きくても、肩バラの中で三角形に切り出せる部分はごく限られており、1頭からとれるのはほんの一部。左右の肩から数枚しか確保できないため、需要に対して供給が追いつかず、希少部位として価格が上がります。ここで注意したいのが、「希少=必ず自分の口に合う」わけではないという点。三角バラは脂の甘みが魅力の反面、赤身好きの人には重く感じられることもあります。希少という言葉に惹かれて大量に買うと、脂で胸焼けして後悔する、というのはよくある失敗です。まずは少量を試し、自分の好みに合うか確かめてから量を増やすのが賢い付き合い方。希少部位ほど「少しを贅沢に」が正解なんです。

🥩 部位スペックカード
部位の位置牛の前脚付け根寄り・胸の肋骨まわり(肩バラの一部)
カロリー(100gあたり)472kcal(和牛ばら・脂身つき・生)
タンパク質・脂質タンパク質11.0g/脂質50.0g
食感・味の特徴霜降りが濃く、脂の甘みととろける食感
1頭からの取れる量目安左右の肩から数枚のみの希少部位
おすすめ調理法網焼き(強めの中火でさっと)

なぜ「特上カルビ=三角バラ」なのか

焼肉店のカルビには「カルビ」「上カルビ」「特上カルビ」とランクがあり、その頂点に置かれることが多いのが三角バラです。ここでは、普通のカルビと何が違うのか、なぜ王様と呼ばれるのかを解きほぐしていきます。

焼肉店の「特上カルビ」の正体はこれ

焼肉店でいう「カルビ」は、もともと韓国語であばら(肋骨)まわりの肉を指す言葉で、日本では牛のバラ肉全般を指すゆるい呼び名として使われています。つまりカルビ=特定の1部位ではなく、バラ肉のグループ名なんです。その中でも霜降りが最も美しく入り、脂の質が高い三角バラが「特上」として切り出される、という関係になっています。だから同じ「カルビ」でも、普通のカルビはともバラや外バラなどを含むのに対し、特上カルビは三角バラを使っている店が多い。メニューに部位名が書いていなくても、断面のサシ(脂の網目)が細かく均一で、赤身と脂の層がはっきりしていれば三角バラの可能性が高いと見て良いでしょう。値段だけでなく、運ばれてきた一皿の見た目でも「これは特上だな」と分かるようになると、焼肉がぐっと面白くなります。

📌 押さえておきたいポイント

「カルビ」はバラ肉全般のグループ名。その中で最も霜降りが美しい三角バラが「特上カルビ」として提供されることが多い、という関係を押さえておけば、メニュー選びで迷いません。

普通のカルビ(バラ)との違いは脂の入り方

普通のカルビと三角バラの一番の違いは、脂の入り方と質です。ともバラなど一般的なカルビは、赤身と脂が層になって帯状に入るのが特徴で、噛むと肉らしいコクを感じます。一方の三角バラは、赤身の中に脂が細かく網の目のように散る「霜降り(サシ)」が濃く入り、加熱すると脂がとろけて全体がやわらかくなります。見分け方はシンプルで、赤身の中に白い脂が細かく散っているのが三角バラ、赤と白がくっきり層になっているのが一般的なバラ、と覚えればOK。注意点としては、霜降りが濃いぶん三角バラは脂の総量も多く、たくさん食べると重く感じやすいこと。普通のカルビの方が最後まで軽く食べ進められる、という人も少なくありません。どちらが上という話ではなく、「濃厚さの三角バラ」「食べ飽きない普通のカルビ」と用途で選ぶのが正解です。

あわせて読みたい
カルビとハラミの違いは「肉か内臓か」|脂質・カロリー・味を数値で比較
焼肉店のメニューで必ず隣り合っている「カルビ」と「ハラミ」。どちらも赤身がかった見た目で、正直「味は違うけど、何がどう違うの?」と聞かれると答えに詰まる人が多い…

「バラ肉の王様」「牛の大トロ」と呼ばれる所以

三角バラが「バラ肉の王様」「牛肉の大トロ」と称されるのは、脂の甘みと口どけの良さが群を抜いているからです。和牛の脂は融点(溶ける温度)が低く、体温近くでとろけるため、焼いて口に入れた瞬間に脂が液体のように広がり、濃厚な旨みが一気に押し寄せます。マグロの大トロの「口の中で溶ける」感覚に近いことから、大トロになぞらえて呼ばれるようになりました。ただし、この表現はあくまで質の高い和牛の三角バラでの話。輸入牛や脂の質が硬い個体では、同じ三角バラでもとろける感覚は弱まります。「三角バラだから絶対にとろける」と過度に期待すると肩透かしを食らうこともあるので、和牛か輸入牛か、格付けはどのくらいかも合わせてチェックすると失敗しません。名前のインパクトに負けず、中身で判断する目を持ちたいところです。

数字でわかる三角バラの脂の実力とカロリー

数字でわかる三角バラの脂の実力とカロリーの解説画像

「王様」「大トロ」と言葉で聞いてもピンとこないなら、数字で見るのが一番です。ここでは日本食品標準成分表(八訂)増補2023年のデータをもとに、三角バラ(和牛ばら)のカロリーと栄養を他部位と比べていきます。

100gあたり472kcalの中身を分解する

和牛のばら肉(脂身つき・生)は、100gあたりエネルギー472kcal、タンパク質11.0g、脂質50.0gです(日本食品標準成分表・八訂増補2023年)。注目すべきは脂質50.0gという数字で、可食部の実に半分が脂ということになります。だからこそカロリーが高く、あの濃厚な口どけが生まれるわけです。一方でタンパク質は11.0gと、赤身部位に比べると控えめ。三角バラは「タンパク質を摂る肉」ではなく「脂のごちそうを味わう肉」だと理解すると、付き合い方が見えてきます。ミネラルでは鉄が1.4mg、亜鉛が3.0mg含まれ、これは牛肉全般に共通する強み。ただしカロリーの主役はあくまで脂なので、ダイエット中に量を食べる部位ではありません。「少量を満足感の高い一皿として楽しむ」——この数字は、そんな食べ方を教えてくれています。

サーロイン・もも・ヒレと比べてわかる立ち位置【お肉の教科書調べ】

三角バラの脂の多さは、他部位と並べると一目瞭然です。下の表は、和牛の主な部位を100gあたりで比較したもの(出典:日本食品標準成分表・八訂増補2023年)。同じ和牛でも、部位によってカロリーが2倍以上変わることがわかります。

部位(和牛・100g) カロリー タンパク質 脂質
ばら(三角バラ) 472kcal 11.0g 50.0g
サーロイン 460kcal 11.7g 47.5g
もも 235kcal 19.2g 18.7g
ヒレ(赤肉) 207kcal 19.1g 15.0g

三角バラ(ばら)はサーロインと並ぶ高カロリー・高脂質グループで、赤身のヒレと比べるとカロリーは2倍以上、脂質は3倍以上。逆にタンパク質はヒレやももの方が多く、体づくりや減量が目的ならそちらが向いています。三角バラは「脂を味わう贅沢枠」とはっきり位置づけられる部位なんです。

脂質50gをどう受け止める?食べ方の工夫

脂質50gという数字を見て怖じ気づく必要はありません。大事なのは量とタイミングのコントロールです。三角バラは満足感が非常に高いので、赤身部位のように何枚も食べる必要がなく、2〜3切れでも十分にごちそう感が得られます。食べ方の工夫としては、レモンや大根おろし、さっぱりしたタレを合わせて口の中をリセットすること、ご飯やサンチュと一緒に食べて脂の量あたりの満足度を上げること、そして赤身部位(もも・ヒレ)と交互に焼いて全体のバランスを取ることが挙げられます。注意点として、空腹のまま脂の多い肉を一気に食べると胃もたれしやすいので、最初にサラダやスープでお腹を落ち着かせておくと快適です。カロリーが気になる人ほど「最初の一皿を三角バラにして満足感を先取りし、あとは赤身中心にする」という順番がおすすめ。数字を敵にせず、味方につける食べ方を選びましょう。

⚠️ 注意:脂の多い肉を食べるときは

脂質の多い部位を空腹時に大量に食べると胃もたれの原因になります。体調や持病により脂質の摂り方に配慮が必要な場合は、量やペースを調整してください。牛肉は中心まで火を通せば安心して食べられますが、加熱の目安に不安があるときは中心部の色まで確認しましょう。

おいしい三角バラの見分け方と選び方

同じ「特上カルビ」「三角バラ」でも、質にはばらつきがあります。スーパーや精肉店、焼肉店で「当たり」を引くための見るポイントを、見た目・産地・表示の3方向から押さえておきましょう。

サシの入り方と色つやで見分ける

三角バラを選ぶときにまず見るのはサシ(脂)の入り方です。良い三角バラは、赤身の中に白い脂が細かく均一に散り、網の目のようにきめ細かく入っています。逆に、脂が大きな塊でどんと入っているものは、口当たりが重くなりがち。次に見るのは赤身の色で、鮮やかで明るい赤色をしているものが新鮮な証拠です。時間が経つと赤身は暗い赤褐色に変わり、脂も黄ばんできます。ドリップ(肉から出る赤い水分)がパックに溜まっているものは鮮度が落ちているサインなので避けましょう。豆知識として、三角バラのような霜降り肉は冷えていると脂が白く硬く見えますが、常温に戻すとしっとり艶が出てきます。売り場では冷えた状態で判断することになるので、「サシの細かさ」と「赤身の明るさ」の2点に絞って見るのが失敗しないコツです。

和牛と輸入牛でこんなに違う

三角バラは和牛か輸入牛かで、味も数字も大きく変わります。和牛のばら肉は100gあたり472kcal・脂質50.0gと脂が非常に多く、融点の低い脂がとろける食感が魅力。対して輸入牛のばら肉は100gあたり338kcal・タンパク質14.4g・脂質31.0gと、脂が控えめで赤身のしっかりした噛みごたえが特徴です(いずれも脂身つき・生、日本食品標準成分表・八訂増補2023年)。つまり「とろける濃厚さ」を求めるなら和牛、「肉々しさと軽さ、コスパ」を求めるなら輸入牛、という住み分けになります。見分け方としては、パックの表示で「和牛」「国産牛」「輸入」「オーストラリア産」などの産地表記を確認するのが確実。注意したいのは、「国産牛」と「和牛」は別物だという点で、和牛は指定された品種のみを指す厳密な呼称です。とろける三角バラを狙うなら、産地と品種の表示までしっかり見ましょう。

スーパーで「特上カルビ」表示を見たときの考え方

スーパーのパックに「特上カルビ」「特選カルビ」と書かれていても、それが必ず三角バラとは限りません。「カルビ」表示は部位を厳密に規定するものではなく、店の判断でバラ肉全般に付けられることがあるためです。だからこそ、表示の言葉より中身のサシと産地で判断するのが実用的。とはいえ、専門的な精肉店や焼肉店であれば「三角バラ」「特上カルビ(三角バラ)」と部位名を明記していることも多いので、部位名の記載があるかどうかは一つの目安になります。よくある失敗が、「特上」という言葉だけで選んで、実際は脂の質が普通のバラだった、というケース。値段が高い=三角バラ、とも限りません。迷ったら店員さんに「これは三角バラですか?」と一言聞くのが確実です。プロは部位を把握しているので、遠慮なく質問して大丈夫。言葉ではなく事実で選ぶ姿勢が、満足度の高い買い物につながります。

三角バラを最高に活かす焼き方

せっかくの三角バラも、焼き方を間違えると脂が抜けて硬くなってしまいます。希少部位を無駄にしないために、火加減・時間・向きの具体的なコツを押さえておきましょう。網焼きを基準に解説します。

常温に戻し、厚みで火加減を決める

おいしく焼く第一歩は、焼く30分ほど前に冷蔵庫から出して常温に近づけることです。冷たいまま焼くと、表面が焦げても中心が冷たいまま、という焼きムラの原因になります。火加減は厚みで決めるのが基本で、焼肉用にスライスされた薄い三角バラなら、強めの中火で片面20〜30秒ずつがひとつの目安。脂が多い部位なので、脂がジュッと溶けて縁がチリッと色づいたら裏返すサインです。厚切りの場合は中火に落とし、片面1分前後ずつじっくり火を入れると、脂が溶けながら中まで温まります。ポイントは「触りすぎない」こと。何度もひっくり返すと脂と肉汁が逃げてしまいます。片面をしっかり焼き固めてから一度だけ返す、を意識すると、脂を閉じ込めたまま香ばしく仕上がります。

網焼きとフライパン、どちらが向く?

三角バラは脂が多いので、余分な脂が落ちる網焼きが最も相性の良い焼き方です。炭火や焼肉グリルの網の上でさっと焼くと、溶け出した脂が下に落ちて香ばしさが立ち、口当たりも軽くなります。家庭でフライパンを使う場合は、溶けた脂がたまりやすいので、キッチンペーパーで余分な脂をこまめに拭き取ると、揚げ焼き状態になるのを防げます。フッ素加工のフライパンなら油を追加する必要はありません。どちらの場合も、火力を最初にしっかり上げて表面を手早く焼き固めるのがコツ。低温でだらだら焼くと脂だけが抜けてパサつきます。豆知識として、ホットプレートは温度が上がりにくく脂が溜まりやすいので、三角バラのような霜降り肉には少し不向き。使うなら最高温度設定にして、脂をこまめに拭くことでカバーしましょう。道具の特性を知っておくと、家焼肉のクオリティが一段上がります。

🔥 三角バラの焼き方の手順(薄切り・網焼き)
Step1:焼く30分前に冷蔵庫から出し、常温に近づける
Step2:網をしっかり熱し、強めの中火にする
Step3:肉をのせ、動かさず片面20〜30秒。縁が色づいたら一度だけ返す
Step4:裏面も20〜30秒。脂がとろけ表面に軽く焼き色がついたら引き上げる
完成! 焼きすぎず、とろける食感が残る状態が食べごろです

焼きすぎ厳禁!脂が抜けて硬くなる失敗を防ぐ

三角バラで最も多い失敗が、焼きすぎて脂が完全に抜け、パサついて硬くなってしまうことです。原因は「霜降りだから安心」と長く焼いてしまうこと。脂が多い部位ほど、火を入れすぎると自慢の脂がすべて溶け落ちて、後には縮んだ赤身だけが残ります。対策はシンプルで、薄切りなら両面合わせて1分以内を目安にすること。表面に軽く焼き色がつき、脂がとろけて艶が出た瞬間が食べごろで、そこから先は硬さに向かう一方です。もう一つの失敗が、脂を恐れて弱火でじっくり焼くパターン。これも脂だけが抜けてうまみが逃げるので逆効果です。強めの火で短時間、を徹底しましょう。豆知識として、焼き上がったら数十秒だけ皿の上で休ませると、肉汁が落ち着いてジューシーさが増します。「もう少し焼きたい」を我慢する勇気こそ、三角バラを最高に楽しむ最大のコツです。

シーン別・この希少部位のおいしい楽しみ方

三角バラは食べる場面や人数によって、活かし方が変わります。家焼肉の主役から一人の贅沢まで、シーン別に最適な楽しみ方を提案します。自分の状況に近いものを参考にしてみてください。

家焼肉なら「主役の一皿」に据える

家族や友人との家焼肉なら、三角バラは前半の主役に据えるのがおすすめです。理由は、脂の多い部位は満足感が高い一方で食べ疲れしやすいから。みんなの箸が元気なうちに、いちばん美味しい三角バラを堪能してもらうのが賢い配膳です。具体的には、序盤に三角バラを焼いて「今日はいい肉があるよ」と盛り上げ、中盤以降はカルビやハラミ、赤身のももなど食べ飽きない部位に移していく流れが理想。全員が脂で満腹になる前に希少部位を楽しめます。注意点として、大人数だと三角バラは量が確保しにくいので、無理に全員分を用意せず「一人2〜3切れの贅沢枠」と割り切るのが現実的。少量でも存在感があるので、それで十分に主役を張れます。焼き役を一人決めて、常温に戻すタイミングや焼き加減を管理すると、全員が最高の状態で味わえますよ。

あわせて読みたい
ロースとカルビの違いは脂の位置にあり|部位・カロリー・焼き方まで丸わかり
焼肉店のメニューを開いて、「カルビ」と「ロース」のどちらを頼むか一瞬迷った経験はありませんか。なんとなく「カルビは脂っこい、ロースは赤身」というイメージはあって…

一人焼肉なら「少量を贅沢に」味わう

一人焼肉や少人数なら、三角バラは「少量を最高の状態で味わう」使い方が向いています。希少部位は量を食べる必要がないので、100gほどを丁寧に焼くだけで満足度の高い食事になります。おすすめは、赤身のヒレやももを100g、三角バラを100gと組み合わせる二本立て。前半に三角バラで脂の贅沢を味わい、後半は赤身でさっぱり締めると、最後まで飽きずに食べきれます。一人だからこそ、常温に戻す時間や片面20〜30秒という焼き加減を自分のペースで管理でき、三角バラのポテンシャルを100%引き出せるのも利点です。注意点は、一人だと脂の量を持て余しがちなこと。三角バラだけで200g以上を一度に食べると胃もたれしやすいので、赤身と組み合わせて総量を調整しましょう。「量より質」を体現できるのが、一人焼肉と三角バラの相性の良さです。

【実は】端のカルビの方が好きという人もいる逆張り視点

意外と知られていないのですが、焼肉好きの中には「三角バラより、その端っこのカルビの方が好き」という人が一定数います。三角バラは中心ほど霜降りが濃く、端に行くほど赤身の割合が増えて肉らしいコクが強くなります。つまり同じ一枚でも、中心と端では味わいがかなり違うのです。脂のとろけが苦手な人や、噛みごたえを楽しみたい人にとっては、サシが控えめな端の部分こそがちょうどいい、というわけ。「希少部位=万人が最高と感じる」わけではないという視点は、自分の好みを知るうえで大切です。焼肉店で三角バラを頼むとき、中心寄りか端寄りかで印象が変わることを知っておくと、「今日は濃厚に」「今日は肉々しく」と選び方に幅が生まれます。ブランドや希少性の看板に流されず、自分の舌が何を求めているかを基準にする——それが、肉を本当に楽しむ人の食べ方です。

あわせて読みたい
イチボとミスジどっちが美味しい?味・柔らかさ・カロリーで選ぶ希少部位比較
焼肉店のメニューやスーパーの精肉コーナーで並んで見かける「イチボ」と「ミスジ」。どちらも牛1頭からわずかしか取れない希少部位で、値札を見て「せっかくなら美味しい…

三角バラのよくある疑問に答えます

最後に、三角バラについて読者からよく寄せられる疑問をまとめました。買う前・食べる前のちょっとした不安を、ここで解消しておきましょう。

三角バラと「三角バラの端」は別物ですか?

同じ一枚の三角バラの中の、位置による違いです。三角バラは中心に向かうほど霜降りが濃く、端に向かうほど赤身が増えます。別部位というわけではありませんが、味わいの傾向はしっかり分かれるので、店によっては「中落ちカルビ」「カルビの端」などとして区別して出すこともあります。とろける濃厚さを求めるなら中心寄り、肉のコクと噛みごたえを求めるなら端寄りを選ぶと、好みに合いやすいですよ。

Q. 三角バラは煮込み料理に使えますか?
A. 使えますが、正直もったいないです。三角バラの魅力は焼いたときにとろける霜降りの脂。長時間煮込むと脂が溶け出してしまい、希少部位ならではの食感が失われます。煮込みには、より安価で赤身のしっかりしたすね肉やバラの端材の方が向いています。三角バラは、その脂を活かせる網焼き・焼肉で楽しむのが一番です。

カロリーが気になります。食べても大丈夫?

量とタイミングを工夫すれば問題ありません。和牛の三角バラは100gあたり472kcalと高めですが、満足感が高いので少量でも十分に楽しめます。空腹時に一気に食べず、サラダやスープでお腹を落ち着かせてから、2〜3切れを味わうのがおすすめ。赤身のヒレ(100gあたり207kcal)やもも(同235kcal)と組み合わせれば、全体のカロリーを抑えつつ贅沢感は確保できます。頻度と量をコントロールして、上手に付き合いましょう。

まとめ:三角バラは「少量を贅沢に」味わう希少部位

🥩 この記事の結論

三角バラは肩バラの一部で、特上カルビの正体となる希少部位。脂が多く濃厚なので、少量を強めの火でさっと焼いて味わうのが正解です。

✅ 要点チェック
  • 位置:肩バラの一部・胸の肋骨まわり
  • 正体:焼肉店の特上カルビはこれ
  • 数値:和牛100gで472kcal・脂質50g
  • 焼き方:強めの火で片面20〜30秒
  • 楽しみ方:赤身と組み少量を贅沢に

三角バラは、名前の希少さや「大トロ」という異名に負けない実力を持った部位ですが、その真価は正しい選び方と焼き方で初めて引き出されます。まずは次の焼肉やスーパーで、パックやメニューの「特上カルビ」に部位名の記載があるかを確認し、サシの細かさと赤身の明るさをチェックしてみてください。そして買ったら、強めの火で片面20〜30秒、焼きすぎないこと——この一手間だけで、とろける脂の甘みがまるで別物になります。赤身部位と組み合わせて「少量を贅沢に」楽しむのが、この希少部位との一番幸せな付き合い方です。

※栄養成分は日本食品標準成分表(八訂)増補2023年に基づく数値です。価格・取り扱いは時期や店舗により変動します。最新情報は各公式サイト・文部科学省 食品成分データベースでご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

『お肉の教科書』編集部。牛肉・豚肉・鶏肉の部位やホルモンの種類、焼肉をおいしく食べるコツ、お肉の選び方を、公的機関の情報や一次情報をもとにわかりやすく解説しています。

コメント

コメントする

目次