「牛肉は食べたいけれど脂が気になる」「ダイエット中でも肉でタンパク質をとりたい」。そんなときに知っておきたいのが、牛肉の中でも脂が少ない部位です。同じ牛の肉でも、部位によって脂質は10倍以上も違います。選ぶ部位を変えるだけで、カロリーもぐっと抑えられます。
結論を先にお伝えすると、脂が少ない部位の代表は「もも(赤身)」と「ヒレ」です。輸入牛のもも赤肉なら100gあたり脂質4.3g、同じく輸入牛のヒレでも4.8g。脂の多いばら肉が50.0gであることを思えば、その差は歴然です(数値は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」より)。
この記事では、牛肉で脂が少ない部位はどこなのかを数値で整理し、和牛と輸入牛の違い、パサつかせない焼き方、買い方の失敗例まで、焼肉好きの目線でまとめて解説します。数字の根拠はすべて公的な食品成分データに基づいています。
・脂が少ない牛肉の部位ランキングと100gあたりの数値
・なぜ同じ牛肉で脂質が10倍以上も違うのか
・低脂肪部位をパサつかせずにおいしく焼くコツ
・ダイエット・筋トレ中の部位の選び方と買い方の注意点
牛肉で脂少ない部位はどこ?答えはヒレとももの赤身

まず結論から。牛肉の中で脂が少ない部位を探すなら、覚えておくべきは「もも」と「ヒレ」の2つです。どちらもよく運動する筋肉で、脂(サシ)が入りにくい赤身の代表格。スーパーでも比較的手に入りやすく、家庭料理で低脂肪を意識するなら真っ先に候補に挙がります。
脂質が最も少ないのは「もも赤身」と「ヒレ」
脂が少ない部位を数値で見ると、トップはももの赤身です。輸入牛のもも赤肉は100gあたり脂質4.3g、エネルギーは117kcal。次いでヒレが脂質4.8g、123kcalと続きます(いずれも輸入牛・赤肉・生)。理由はシンプルで、ももは体を支えて歩くためによく動く筋肉、ヒレは背骨の内側でほとんど動かない細長い筋肉。どちらも脂肪がつきにくい構造だからです。スーパーで「もも」「ヒレ」「赤身ステーキ用」と書かれたパックを選べば、まず脂の少ない部位に当たります。注意したいのは、同じ「もも」でも脂身つきのブロックは脂質が上がること。赤身をねらうなら断面に白い脂の層が少ないものを選びましょう。
数字で見る「脂が少ない」の正体
「脂が少ない」と言われてもピンと来ない人のために、脂の多い部位と並べてみます。和牛のばら肉は100gあたり脂質50.0g、472kcal。対して輸入牛のもも赤肉は脂質4.3gですから、その差は約11倍です。同じ牛の肉なのに、部位が違うだけでここまで開きます。理由は、ばらはあばら周りで脂肪が層になって蓄積する部位、ももは脂肪がつきにくい運動筋という違い。カロリーの大半は脂質が握っているため、脂の少ない部位を選ぶことがそのまま低カロリーにつながります。ダイエットで「牛肉は太る」と敬遠する前に、まず部位を見直すのが近道です。
スーパーの表示で低脂肪部位を見分けるコツ
パックのラベルには部位名が書かれています。低脂肪をねらうなら「もも」「うちもも」「しんたま」「らんぷ」「ヒレ」「赤身」といった表示が目印。逆に「ばら」「カルビ」「サーロイン」「リブロース」「肩ロース」は脂が多めの部位です。見た目でも判断できます。断面に霜降り(サシ)が細かく入っているほど脂質は高く、赤色が濃くて白い脂の筋が少ないほど低脂肪。輸入牛は和牛よりサシが入りにくいので、同じ部位でも脂質が低い傾向があります。豆知識として、和牛のヒレは脂質15.0gと、輸入牛ヒレの3倍以上。「ヒレ=低脂肪」と思い込むと、和牛では当てが外れることがあります。
| 部位の位置 | 後ろ脚のつけ根。よく動く赤身の運動筋 |
| カロリー(100gあたり) | 117kcal |
| タンパク質・脂質 | タンパク質21.2g/脂質4.3g |
| 食感・味の特徴 | 締まった赤身で噛むほど旨味。脂は控えめ |
| 鉄・亜鉛 | 鉄2.6mg/亜鉛4.1mg |
| おすすめ調理法 | ローストビーフ・ステーキ・薄切りで炒め物 |

なぜ同じ牛肉で脂質が10倍以上も違うのか
もも赤肉4.3gとばら50.0g。この差はどこから生まれるのでしょうか。答えは「その筋肉が体でどう使われているか」にあります。ここを理解すると、部位名を見ただけで脂の量をだいたい予想できるようになります。
脂は「筋肉がどれだけ動くか」で決まる
牛の体で脂肪がつきやすいのは、あまり動かず断熱や貯蔵の役割を持つ部位です。ばらやサーロインは、内臓や背中を覆って脂肪をため込む場所。だからサシがびっしり入り、脂質が高くなります。一方、もも(歩く)やヒレ(姿勢を保つ)のように日常的に働く筋肉は、脂肪をため込む余裕がなく引き締まった赤身になります。結果として脂質は低く、タンパク質の割合が高くなるわけです。見分けの実践としては、「立って歩くのに使う脚まわり=赤身で低脂肪」「胴体の内側や背中の一等地=脂が多い」とざっくり覚えておくと、初めて見る部位名でも脂の量を予想できます。
実は「赤身なら何でも低脂肪」は半分正解
意外と知られていないのですが、「赤身=低脂肪」は必ずしも成り立ちません。和牛のヒレは分類上は赤身ですが、脂質は15.0g(100gあたり207kcal)。輸入牛ヒレの4.8gと比べると3倍以上あります。和牛は品種改良と肥育によって、赤身の筋繊維のあいだにまで細かな脂(筋肉内脂肪)が入り込むためです。つまり「赤身か脂身か」だけでなく「和牛か輸入牛か」で脂質は大きく変わります。本気で脂を抑えたいなら、部位だけでなく「輸入牛・赤身・脂身なし」の3条件をそろえるのが効きます。和牛の赤身をヘルシーと信じ込むと、思ったより脂質を摂ってしまうので要注意です。

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和牛と輸入牛で同じ部位でも脂質が変わる理由
同じ「もも赤肉」でも、輸入牛は脂質4.3gなのに対し和牛は10.7g(176kcal)。倍以上の差です。これは飼育方法の違いによるもの。和牛は長期間、穀物中心の飼料でじっくり太らせるため、赤身の中にも脂がのりやすくなります。輸入牛(とくにグラスフェッド寄りのもの)は放牧・牧草飼育の比率が高く、赤身が締まって脂が少なめ。だから「脂を抑えたい日は輸入牛、旨味やジューシーさを楽しみたい日は和牛」と使い分けると納得感があります。スーパーでは産地表示(オーストラリア産・アメリカ産・国産・和牛)も脂の量を予想するヒントになります。値段だけでなく、この表示にも目を向けてみてください。
脂質が少ない部位ランキングを100gの数値で比較

ここまでの数値を一枚の表にまとめました。脂の少ない順に並べると、家庭で選ぶときの優先順位が一目でわかります。すべて文部科学省の食品成分データに基づく可食部100gあたりの値です。
低脂肪ランキングを数値で比較(お肉の教科書調べ)
下の表は、脂が少ない部位から多い部位まで、代表的な牛肉を並べた比較です。トップは輸入牛もも赤肉の4.3g、最下位は和牛ばらの50.0g。改めて並べると、部位選びがいかにカロリーを左右するかがよくわかります。ダイエット中なら上位2つ(輸入牛のもも・ヒレ)を軸に、たまのごほうびに下の方の部位を、という付き合い方が現実的です。
| 部位(100gあたり・生) | 脂質 | エネルギー | タンパク質 |
|---|---|---|---|
| 輸入牛もも(赤肉) | 4.3g | 117kcal | 21.2g |
| 輸入牛ヒレ(赤肉) | 4.8g | 123kcal | 20.5g |
| 和牛もも(赤肉) | 10.7g | 176kcal | 21.3g |
| 和牛ヒレ(赤肉) | 15.0g | 207kcal | 19.1g |
| 輸入牛らんぷ(脂身つき) | 16.4g | 214kcal | 18.4g |
| 和牛ばら(脂身つき) | 50.0g | 472kcal | 11.0g |
タンパク質量で見るコスパのいい部位
脂が少ない部位は、タンパク質の割合が高いのも見逃せない魅力です。輸入牛もも赤肉はタンパク質21.2g、和牛もも赤肉は21.3gと、100gで20gを超えます。一方、脂の多い和牛ばらはタンパク質11.0g。脂に置き換わっているぶん、タンパク質は約半分です。つまり赤身系の部位は「低脂肪・高タンパク」を同時に満たすため、筋トレやボディメイクをする人には効率がいい食材。同じ100gを食べるなら、赤身のほうがカロリーあたりで多くのタンパク質がとれます。らんぷも脂身つきで16.4gと中間ですが、脂身を取り除いて焼けば実質はもっと下がります。「たくさん食べたいけれど太りたくない」人ほど、赤身を選ぶ価値があります。

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鉄・亜鉛まで見ると赤身が優秀な理由
赤身の実力は三大栄養素だけではありません。輸入牛もも赤肉は鉄2.6mg・亜鉛4.1mg、和牛もも赤肉は鉄2.8mg・亜鉛4.5mgと、ミネラルも豊富です。赤身の赤い色はミオグロビンという鉄を含むタンパク質によるもの。だから色の濃い赤身ほど鉄が多い傾向があります。鉄や亜鉛は不足しやすいミネラルなので、脂を抑えつつこれらを補える赤身は、栄養面でも合理的な選択です。「ヘルシーに食べたい」だけでなく「栄養をしっかりとりたい」人にも赤身部位は向いています。ただしミネラル量は個体や部位で幅があるため、あくまで目安として捉えてください。より詳しい数値は下記の一次情報源で確認できます。
ダイエット中でも満足できる低脂肪部位の選び方
「脂が少ない部位はわかったけれど、結局どれを買えばいい?」という声にお答えします。目的によって最適な部位は少し変わります。カロリー最優先、タンパク質最優先、味とのバランスなど、シーン別に整理しましょう。
カロリーを抑えたいなら輸入牛のもも・ヒレ
とにかくカロリーを削りたいなら、迷わず輸入牛のもも赤肉(117kcal)かヒレ(123kcal)です。この2つは牛肉の中でも最軽量クラス。ステーキ、ローストビーフ、薄切りにして野菜と炒めるなど、使い勝手も広めです。ポイントは脂身を残さないこと。ブロックやステーキ用を買ったら、外側の白い脂は調理前に切り落とすとさらにカロリーが下がります。逆に、同じ部位でも脂身つきのまま焼くと数値は跳ね上がるので、赤身をねらう意味が薄れてしまいます。「低カロリー牛肉=輸入・もも/ヒレ・脂身なし」とセットで覚えておくと、スーパーで迷いません。
タンパク質重視なら赤身、迷ったらもも
筋トレ中で「カロリーよりタンパク質量」という人は、もも赤肉が本命です。タンパク質21g台をキープしつつ脂質を抑えられ、量を食べても脂質過多になりにくいのが強み。ヒレは柔らかく上品ですが値段が上がりやすく、日常のタンパク源としてはもものほうが現実的です。迷ったらもも、と覚えておけば大きく外しません。調理は加熱しすぎないのがコツで、赤身は火を通しすぎると硬くパサつきます。薄切りならさっと火を通す、厚切りなら中心をレアぎみに仕上げる(ただし後述の加熱の注意は守る)ことで、赤身でもしっとり食べられます。
「脂が少ない=おいしくない」ではない選び方
赤身はパサつくイメージがあるかもしれませんが、選び方と調理で印象は大きく変わります。まず鮮度の良い赤身を選ぶこと。色が鮮やかで、断面がみずみずしいものは、火を通してもしっとりしやすいです。次に、赤身の旨味は噛むほどに出るタイプなので、薄切りより少し厚みを残して焼くと満足感が上がります。味付けは塩・こしょうでシンプルに、肉本来の味を楽しむのがおすすめ。脂の甘みがない分、赤身は肉そのものの香りと旨味が主役になります。「脂=おいしさ」だと思い込むと赤身の良さを見逃しますが、赤身には赤身のおいしさがある、というのが焼肉好きの実感です。
牛肉で脂少ない部位をパサつかせない焼き方のコツ

低脂肪部位の最大の弱点は「焼くとパサつきやすい」こと。脂が少ないぶん、火を通しすぎると水分が抜けて硬くなります。逆に言えば、焼き方さえ押さえれば赤身はしっとりおいしく仕上がります。ここが赤身をおいしく食べる分かれ道です。
低脂肪肉は「焼きすぎ」が最大の失敗
【失敗パターン1】赤身のステーキを、脂の多い肉と同じ感覚でじっくり焼いてしまうケースです。サーロインなら脂が溶けてジューシーですが、もも赤肉やヒレは脂が少ないため、長く焼くと水分が抜けてゴムのように硬くなります。原因は「中まで火を通そう」と焼き時間を延ばしすぎること。対策は、強火で表面を短時間で焼き固め、中心はミディアム〜レアぎみで止めること。厚み2cmのステーキなら、強火で片面1分半〜2分ずつが目安です。焼き上がったらアルミホイルで包んで数分休ませると、肉汁が全体に行き渡ってしっとりします。「よく焼く=おいしい」ではなく、赤身は焼きすぎないのが正解です。
常温に戻す・強火短時間・休ませるの3原則
赤身をしっとり焼く基本は3つ。第一に、焼く30分前に冷蔵庫から出して常温に戻すこと。冷たいまま焼くと中心が生っぽく、外は焼きすぎになりがちです。第二に、フライパンや網を十分に熱してから肉をのせ、強火で短時間で焼くこと。表面を素早く焼き固めれば、中の肉汁が逃げにくくなります。第三に、焼いた後は数分休ませること。切るのを我慢するだけで、断面から流れ出る肉汁の量が変わります。この3原則は、もも・ヒレ・らんぷなど赤身系すべてに共通します。脂の助けが少ない赤身こそ、この基本の徹底が仕上がりを左右します。
ローストビーフ・しゃぶしゃぶという逃げ道
「ステーキで焼き加減を見極める自信がない」という人には、ローストビーフやしゃぶしゃぶがおすすめです。もも赤肉は低温でじっくり火を入れるローストビーフと相性が良く、しっとり仕上がります。しゃぶしゃぶなら薄切りをさっと湯にくぐらせるだけなので、焼きすぎの心配がありません。赤身は薄く切るほど硬さを感じにくくなるので、調理法で弱点をカバーできるわけです。ヒレはやわらかいのでステーキ向き、ももは薄切り調理も得意、と部位の個性に合わせて調理を選ぶと失敗しません。脂が少ない部位こそ、調理法の引き出しを増やしておくと食卓のバリエーションが広がります。

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低脂肪部位でやりがちな買い方の失敗と対策
せっかく脂の少ない部位を選んでも、買い方や保存を間違えるとおいしさも栄養も損なわれます。ここではスーパーでの選び方と、家での保存でつまずきやすいポイントを、対策とセットで紹介します。
「赤身なら何でもヘルシー」の落とし穴
【失敗パターン2】「赤身と書いてあるから低脂肪だろう」と、和牛の赤身ステーキを選んでしまうケースです。前述の通り、和牛のヒレは脂質15.0g、もも赤肉は10.7gと、輸入牛の同部位より脂が多め。ラベルの「赤身」だけを見て安心すると、想定よりカロリーを摂ってしまいます。原因は、部位名だけで判断して産地や品種を見ていないこと。対策は、脂を本気で抑えたい日は「輸入牛・もも/ヒレ・脂身なし」を選び、断面のサシの量まで目で確認すること。サシが細かく入っているほど脂質は高くなります。和牛の赤身は旨味が濃くおいしいのですが、それはヘルシーさとは別の魅力だと割り切って選ぶのが賢明です。
同じ「赤身」でも、輸入牛もも4.3gに対し和牛もも10.7gと脂質は倍以上。脂を抑えたいなら部位名だけでなく、産地・品種・断面のサシの量まで確認しましょう。数値は日本食品標準成分表(八訂)増補2023年より。
ドリップ・色で鮮度を見分ける
赤身は鮮度が味を左右します。選ぶときは、パックの底に赤い液体(ドリップ)がたまっていないものを選びましょう。ドリップは肉の水分と旨味が流れ出たサインで、多いほど鮮度が落ち、焼いてもパサつきやすくなります。色は鮮やかな赤で、表面がみずみずしく光っているものが新鮮。時間が経つと黒ずんだり、逆に白っぽく乾いたりします。赤身は脂が少ないぶん、脂の酸化による劣化は目立ちにくい代わりに、水分の抜けや変色が鮮度の目安になります。買ったその日に使わない場合は、できるだけドリップの少ない新鮮なものを選んでおくと、後日の仕上がりが違います。
冷凍・保存で脂の酸化とパサつきを防ぐ
赤身をすぐ使わないなら、冷凍保存が有効です。ポイントは、買ってきたトレーのままではなく、1回分ずつラップでぴったり包み、空気を抜いて保存袋に入れること。空気に触れると酸化や冷凍焼けが進み、風味が落ちます。赤身は脂が少ないぶん冷凍でパサつきやすいので、下味をつけてから冷凍すると、水分が保たれて焼いたときにしっとりしやすくなります。解凍は冷蔵庫でゆっくりが基本。急いで常温や電子レンジで解凍するとドリップが出て旨味が逃げます。保存期間の目安はありますが、家庭の冷凍庫は開閉で温度が変動するため、消費期限の断定はできません。早めに使い切るのが一番です。
シーン別の使い分けと安全においしく食べる注意点
最後に、目的別の部位の使い分けと、赤身を安全に食べるための加熱のポイントをまとめます。低脂肪でも、食べ方を間違えると台無し。ここを押さえて、赤身をおいしく健康的に楽しみましょう。
筋トレ・減量・普段使いのシーン別
目的ごとの部位選びを整理します。筋トレでタンパク質を重視するなら、タンパク質21g台のもも赤肉が主役。量を食べても脂質を抑えられます。減量でカロリーを削るなら、117kcalの輸入牛もも赤肉か123kcalのヒレ。脂身を落として薄切りにすれば、さらに軽くなります。特別な日のごちそうには、やわらかいヒレをステーキで。普段使いなら、価格と使い勝手のバランスがいいもも薄切りが便利です。このように「今日は何のために食べるか」で部位を選ぶと、満足感とヘルシーさを両立できます。脂の多い部位を完全に避ける必要はなく、シーンに応じて赤身と使い分けるのが長続きのコツです。
加熱の基本|中心部を75℃で1分以上
赤身をレアぎみに楽しむ人も多いですが、食中毒予防の観点では加熱の基本を知っておく必要があります。厚生労働省は、食肉による食中毒を防ぐため「中心部を75℃で1分間以上」加熱することを目安として示しています(70℃なら3分、65℃なら15分などの同等条件もあります)。とくにハンバーグなどのひき肉料理は、細菌が中心部まで入り込むため、中心までしっかり火を通し、肉汁が透明になり中心が白っぽく変化するのを目安にしてください。かたまり肉の表面をしっかり焼くステーキと、ひき肉料理では必要な加熱が異なる点に注意しましょう。判断に迷うときは、公的機関の情報を確認するのが安心です。
ひき肉料理・子ども・高齢者・妊娠中の方向けの調理では、中心部までしっかり加熱してください。赤身でもレア調理には食中毒のリスクがあります。加熱の目安や詳細は厚生労働省の情報を必ずご確認ください。
子ども・高齢者に赤身をすすめる際のひと工夫
赤身は鉄・亜鉛が豊富で栄養価が高いため、子どもや高齢者にもすすめたい食材です。ただし、赤身は火を通すと硬くなりやすいので、そのままだと食べにくいことがあります。工夫としては、薄切りにする、繊維を断つように切る、たたいて薄く伸ばす、煮込みにしてやわらかくする、といった方法が有効です。子ども向けやひき肉料理では、加熱は中心までしっかりが原則。逆に、噛む力が落ちた高齢者には、赤身の煮込みやそぼろにすると食べやすく、タンパク質と鉄を無理なく補えます。脂が少ない部位は消化にもやさしい面があり、家族の栄養を支える心強い選択肢。年齢や体調に合わせて切り方・調理法を調整するのがポイントです。
まとめ:牛肉で脂が少ない部位は「もも・ヒレの赤身」が正解
牛肉で脂を抑えたいなら、まず部位を見直すのが一番の近道です。同じ牛肉でも、ばらとももでは脂質が約11倍違います。次にスーパーへ行ったら、まずは輸入牛の「もも」か「ヒレ」の赤身を手に取り、外側の脂を落として強火でさっと焼いてみてください。それだけで、カロリーを抑えつつ高タンパク・高ミネラルの一皿になります。赤身には赤身のおいしさがあります。脂の量で部位を選び分けて、無理なく牛肉を楽しみましょう。
なお、栄養成分の数値は文部科学省「食品成分データベース(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)」、加熱・食中毒予防の情報は厚生労働省「お肉はよく焼いて食べよう」を参照しています。価格や商品情報は時期により変動します。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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